Amazonのペーパーバック写真集の入稿にはいろいろ気をつけないといけないことがいっぱいあります。
入稿形式ですが、オンディマンドでも主流になってきているPDF入稿になります。
PDF作成方法はいろんな方法がありますが、Amazonが推奨しているMicrosoft Word または Pages for Macを使って進めます。僕の場合はMacなのでPagesを使っています。(違う方法だとAmazonサポートが理解できません)
※ 詳細はdirect publishingを参照 https://kdp.amazon.co.jp/ja_JP/help/topic/GVBQ3CMEQW3W2VL6
direct publishingに書いてあることが理解できない方は、ちょっと制作することは難しいかな?と思います。
判型、裁ち落とし、マージンの本文ページのサイズ設定例として、Pagesの印刷設定でA4の場合、片ページ210mm x 297mmのところを213mm x 303mmに設定します。(左右が+3mmだけなのは片側は閉じてある部分なのでマージンは必要ありません)
画像をRGB→CMYK変換
もう一つ問題になるのは、Pagesに貼り付ける画像は、CMYK変換したものを貼り付けレイアウトする必要があります。タイトルや奥付なども画像で貼り付ければ良いのでPhotoshopで作成でかまいません。
(僕は表紙や文字が多いページはイラストレーターで作成しています。)
RGB→CMYK変換した場合、コントラストや彩度が低下しますので、その補正もCMYKでしなければなりません。
Acrobatまたは同等の機能を持つ、PDF関連のアプリケーションが必要
PDFを結合したり、PDFの容量を制限するための最適化には、Acrobatまたは同等の機能を持つ、PDF関連のアプリケーションが必要です。
Pagesに画像を貼り付けていくと、PDFのファイルサイズがギガを超えてしまいます。
Amazonでは、写真集用の紙の指定は「プレミアムカラー インクと用紙 (白)」を指定するしか選択の余地がないのですが、ヘルプページにはA4だと24 〜 780ページと書かれていますが、本文PDFのアップロードできる容量は650MBまでしか受け付けません。
100ページほどであれば通常の最適化で、650MB以下にすることができますが、印刷用のPDFを780ページのものを650MBにすることなどできるはずがありません。(実はAmazonデタラメ書いてることが多々あります)
また、Amazonのシステムに問題があり、650MBまではアップロードできるのですが、その後のAmazonサイドの変換作業をすると、僕の検証によると400MBほどくらいが限度で、それ以上の容量のものはすべてエラーになってしまい、結局PDF容量を400MB以下にしなければエラー回避ができませんでした。
今回、僕は300ページの本なのですが、PDFの容量を下げるため、最適化で画像のJPG圧縮、dpiも落としています。
今回の写真集は高品位写真集を出してきた僕としては、我慢のギリギリのレベルで不本意です。
Amazonオンディマンド品質は、注文して翌日には届くという恐ろしく早い印刷なので、通常の印刷よりも質が劣るのは当たり前だとは思うのですが、その中でもシステムを改善して650MBまでは問題なく入稿できるようにしてほしいものです。本来は2GBまで入稿できるようにならないと話にならない。
サポートもKDP立ち上げ時の旧知の人材はみなさん退社されていて、この本のやりとりに3週間もかかり、原因不明という回答だけでなんの対処もなく、今現在のシステムでエラーが起きない容量を何度も繰り返し、僕が見つけ出した訳です。