Creative Strategist….

まず、写真にしても商品を出すにしても

世の中の流行を掴んでいなければ、話題にもならないしヒット商品にはなりません。

杉山の場合は、どうしても広告写真家というのがあるので、作品を作る時もこれから流行りそうなものを題材にしていることが多いです。ブームの先駆者になるのが好きなんです。二匹目のドジョウは嫌いです。(笑)

流行に先駆けてその分野での作品を出せば注目されるのは当たり前の事で、
iPhoneやiPadが出てくれば、時代はスマホの時代になっていく、KindleやiBooksが出てくれば、時代は個人が出版できる時代になり、個人のブランディングが重要になるのも当然の事です。

そういった時代の流れを読みながら、誰よりも早く作り上げ、発表することがとても大事なんです。

4年前にリリースした「COSPAY SHOWCASE」アプリケーション写真集の例でお話ししますと、

1. iPadが発売されて、それが注目されるのはわかっていた事なので、iPad、iPhoneでの電子写真集アプリケーションを出す。

2. ただそれだけでは、話題にはなりません。インタラクティブな写真集とするにはどう言った表現が面白いかを考えます。
人物の場合、全身からアップまで写真の拡大縮小表示ができます。360°クルクル回すことを思いつきました。

3. じゃあ、いったい何をクルクル回したら良いかを考えました。世界が相手です。
その当時、世間からはコスプレはまだまだアンダーグランドな捉え方をされていたが、世界に拡散しています。

4. やろうとすることはだいたい決まったんだけど、杉山、アプリは自分で作れないし、コスプレ自体もまったく知り合いがいない。

5. 当時、Twitterがブームになってきたので、Twitterで制作の協力者とコスプレイヤーを募集しました。はい、ネットナンパです。(笑)
ここで、とてもすばらしいソーシャルメディアの権威の方の協力をいただきました。この方がいらっしゃらなければ実現できていません。

コスプレに関してはCure日本最大のコスプレコミュニケーションサイトとコスプレのブランド雑誌のCosmodeに挨拶に行きました。
知らない業界で何かをする時はその筋の方に話を通すのは礼儀です。みなさんにはたくさんのご協力をいただきました。

また、Twitter上でこの企画を展開したのは、協力者を得るだけでなく、その投稿を見ている人に制作過程を知らせることにより、興味を持ってもらうことができます。
よく映画なんかでもクランクインしました。制作中、クランクアップしました。とやっているあの手法です。プロダクト・ローンチという手法です。

6. アプリは完成したが、どうやって宣伝するの?

インターネット上のいろんな有名ニュースサイトにプレスリリースを送ります。
もともと時代のニーズにあった企画なので、Yahooをはじめほとんどのところが掲載してくれ、その数がかなりの量なので、認知度が高くなるのは当たり前の事です。

4. でも、コスプレ写真をアートと言わせるところに持っていくことができるのか?

玄光社のコマーシャルフォトが杉山のアプリを第1特集のトップで紹介してくれました。表紙にもなりました。ミクが表紙の雑誌がカテゴリーを問わず売れるのは杉山は知っています。

5. コマーシャルフォトから書籍版のお誘いを受けました。

6. 写真集を出す時は写真展を同時開催するのは、杉山にとっては当然の事だと思っているので、写真展の開催を考える。これもTwitterでつぶやく。

7. pixivの方がご連絡をくれました。杉山あまりそちら方面に詳しくはなかったのですが、日本最大のイラストコミュニケーションサービスを提供する会員制ウェブサイトで、ギャラリーをお持ちです。pixivさんのその業界における影響力は絶大です。このギャラリーは世界の『村上隆』さんとの協業で運営されているギャラリーです。村上隆さんもBLOGで紹介してくれました。

8. アンドロイド版も出したいなあ。とつぶやく。

ある大手企業がスポンサーになって、アンドロイド版も出す事になりました。

9. やっぱり、アンドロイド版の発売に合わせてもう一回、写真展やりたい。

GMOアドパートナーズさんのギャラリーで写真展を開催する事になりました。
インターネット広告の最大手の影響力は絶大です。

10. 海外で写真展をやりたいなあ。とFacebookでつぶやく。

海外の有名サイトに「COSPLAY SHOWCASE」の写真を投稿したりもしています。

11. オーストラリシドニーでのJapan Expo(日本政府観光局主催)のメインブースで写真展開催。

12. 台湾での写真展開催。

企画、クリエイティブデレクション、撮影、レタッチ、販売、宣伝。アプリケーションプログラム以外は、全部自分です…..
もちろん、出演してくれたコスプレイヤーのみなさんをはじめ、プログラム、書籍版写真集、写真展などの関係各位の支援の賜物なので、とても感謝しております。

このプロジェクト制作費用は換算すると2000万近くが動いた事になります….杉山の利益じゃないですよ。儲ける事を第1に考えると上手く行きません…(笑)

でもね、アプリの事もコスプレの事もSNSも、スッゴく勉強しましたよ。それと、何が何でもやり遂げる執念?…が大事です。

cosplayshowcase