Speed ​​and quality to pursue a Mac

Apple – Excerpts from the Pro

「ノート型の速いMacを待ち焦がれてましたよ」こう語るのは広告やエディトリアルでのファッションフォトを中心に活躍しているプロフォトグラファーの杉山宣嗣氏大学在学中にプロのキャリアをスタートした杉山氏だが写真集などでアーティストとしてのスタイルを確立しながらも先鋭的なハイファッション誌からティーンズ誌に至るまで手がける撮影は多岐にわたるさらには著名なモデルや俳優の撮影講演やテレビ番組のゲストコメンテーターなども務めその多彩ぶりには驚かされるばかりだ
幅広い分野で活動する杉山氏は、1ヶ月に誌面100ページ分以上もの撮影を行うことも珍しくないという時には大手百貨店のファッションカタログを1冊丸ごとしかもブランド別のテイストに合わせながら高いクオリティで撮り分けするなどハイレベルな仕事を的確にこなす職業フォトグラファーとしての実力も知られている
スピードとクオリティそれが多忙を極める杉山氏のワークスタイルを象徴するキーワードだ「僕はもともと“早撮り”ではあるんですがこれだけの撮影量をこなすにはクオリティと効率性を両立できるフォトアプリケーションが必要ですしそれ以上にアプリケーションを十分に活かせるマシンが不可欠でしたそれがMacだったんです」

ロケの現場で待望されていたMacBook Pro
広告やファッション系には3000万画素クラスのデジタル中判カメラ写真を大きく引き伸ばす必要がないエディトリアルなどでは35mmのCanon EOS-1Ds Mark IIを使用する杉山氏だがいずれも撮影はカメラとMacを直接つないで行っているMacを本格的に導入したのは画像処理用のPowerMac G4初期モデルからでその後もMacを使い続けてきたしかしある一時期主にロケ撮影でWindowsのノートマシンを使用していたという
「PowerBook G4の頃、35mmの撮影用アプリケーションの処理速度はMac版よりもWindows版のほうが速かったんですそれでもMacを使い続けたかったのでPower Mac G5を発電機ごとロケ現場に持ち込んで作業したこともありましたが結局は効率を優先してWindowsのノートマシンを使っていました」
しばらくはロケでWindowsマシンを使用しながらPowerPC G5を搭載した高速なノートマシンの登場を待っていた杉山氏だがアップルは2005年にIntelプロセッサへの移行を発表。after that、Intel Core Duoを搭載した待望のMacBook Proがリリースされた「無骨なWindowsマシンはクリエイティブの現場では浮いてしまうんですが仕方ないとあきらめていましたそんな時にMacBook Proが発表されたんですもちろんすぐに購入しましたよ」

Universal対応で撮影用アプリケーションが高速化
こうしてWindowsマシンから念願のMacBook Proに移行したもののIntel搭載Macで動作するUniversal版の撮影用アプリケーションがリリースされるまではBoot CampでWindows版を使用していたという現在ではPHASE ONEの「Capture One Pro」LEAFの「Leaf Capture」キヤノンの「Digital Photo Professional」「EOS Utility」といった中判カメラ/35mmいずれの撮影用アプリケーションもUniversal対応を果たしておりMac OS Xでの一貫したワークフローに完全移行している
「撮影用アプリケーションのUniversal版が早い段階でリリースされたのは本当にありがたかったですBoot Campを便利だと感じたこともありましたが“Mac OS Xで動いたほうがいいに決まっている”というのが本音でしたからね」Universal化によってMacBook Proでネイティブ動作するようになったアプリケーションは従来のPowerPC版はもちろんWindows版よりもあらゆる動作で確実に速くなったと実際の作業を経て杉山氏は語る
「マシン性能が向上したのもあると思いますがこれだけ速くなったのはカメラメーカー各社がアプリケーションをIntel Macにしっかり最適化させたからでしょう今ではインターフェイス側の転送スピードが追いつかないくらいです」

プロが満足できるMacBook Proのパフォーマンス
すべてのワークフローをMacベースに切り替えた杉山氏は撮影現場でのMacBook Proのパフォーマンスに満足していると言う
「とにかくMacBook Proの速さはダントツこの薄さこの美しさで満足できるパフォーマンスを実現していることに驚嘆しますカメラからの転送やキャプチャーのレスポンスは速いし表示スピードを重視しても撮影の現場ではMacBook Proが最速のノートマシンだと思いますよだからロケでもスタジオでもMacBook Proがメイン現像や画像処理のような撮影後に集中して行う作業にはMac Proを使う場合もありますが撮影ならMacBook Proで十分だと感じていますさらに高速になったIntel Core 2 Duoプロセッサ搭載モデルなら申し分なし即買いですね」

Apertureで表示環境を自由にカスタマイズ
ロケではMacBook Pro単体の環境だがスタジオではMacBook Proに30インチのApple Cinema HD Displayなどの外部ディスプレイを接続しデュアルディスプレイ環境で撮影を行っているMacで統一された杉山氏の撮影現場はまるでプレゼンテーションルームのようだ
「スタジオではMac Proを使うこともありますがケーブルに足を引っ掛けて不意に電源を落としてしまってデータが飛んだりするのを防ぐ意味でも基本的に撮影用としてはMacBook Proを使っています撮影現場で画像処理をしたり大量の現像処理が必要な場合はMac ProとMacBook Proをネットワークでつなぎ作業をしますアシスタントがいつでも問題なく操作できるようにロケでもスタジオでも環境は揃えておきたいですからね」
35mmでの撮影ワークフローではMacBook ProだけでなくポストプロダクションツールのApertureも欠かせないMacBook Proに転送した撮影データを粗セレクトしレーティングしてスタックルーペや比較機能を使って絞り込み現像後に画像編集用のAdobe Photoshopへ渡すまでをApertureで作業する最初のバージョンからApertureを導入している杉山氏は自身のワークフローにおける重要性をこう語る
「ファッション誌のような人物中心の撮影を行う場合縦位置のカットが多くなりますそこでカメラからMacBook Proに転送したデータを縦位置に回転して使える外部ディスプレイでチェックしているのですが縦位置表示にちゃんと対応できるのはApertureだけなんですよ」。Mr. Sugiyama、デュアルディスプレイ(セカンダリビューア)の設定が豊富な点にも注目している撮影内容に合わせて表示環境を自由にカスタマイズしたいというプロフォトグラファーならではのこだわりや要望にもApertureなら応えられるわけだ

プレゼンテーションにも効果的なAperture
デジタル撮影が広まったことでフィルムが一般的だった時代に比べて納品までの期間は短くなったこうした流れの中でも「Apertureが作業の効率化に役立っている」と杉山氏は言う
「スケジュールの関係上クライアントがその日に写真を確認しなければならなかったり明日入稿とか締め切り間際の撮影でもApertureがあれば撮影したその場でスムーズにチェックしてもらえます編集者やクライアントに見せたいカットごとに何枚かセレクトしてスタックし外部ディスプレイに表示するんですがデータの読み込みや表示のレスポンスが抜群にいいプレゼンテーションツールとしてもApertureは効果的なんです」
It should be noted、撮影データは最終的にAdobe RGBのTIFFフォーマットで編集者や印刷会社に納品される色見本も付けてはいるがカラーマネージメントについては広告のようにアートディレクターに一任することもあればエディトリアルでは細かく指定する場合もあるなど仕事に合わせて関係者間で方向性を確認し合いながら行っている

バージョン1.5でApertureは飛躍的に進化
Apertureのスタックやルーペを使いこなしながらAutomatorのスクリプトと連携した自動化処理も模索している杉山氏に日本語に対応したバージョン1.5の感想を聞いてみた
「バージョン1.5はとにかく機能が多いのがいいですよね新しいルーペ機能や現像の細かいオプション設定とかまさにプロ仕様といった印象表示スピードも上がっていますしMacBook Proのパフォーマンスと組み合わせるとバージョン1.1からは飛躍的に進化したと言えるでしょう」
プロ向けツールとしてのApertureを高く評価しワークフローにも実践的に取り入れているだけに今後のバージョンアップや機能強化にも期待を寄せている「Aperture 1.5は内容的には2.0と言っていいほどのバージョンアップだと思いますそれを考えると次のバージョンにも非常に期待できますね。35mmの撮影ではすでに役に立っていますが今後は中判カメラへの対応もお願いしたいところこれが実現すればすべての撮影のワークフローをMacBook ProとApertureの環境に統一できますからね」

Macが広げるフォトグラファーの範囲と表現
MacBook Proをベースに撮影用のUniversalアプリケーションそしてApertureを積極的に活用している杉山氏はプロフォトグラファーとしてMacやデジタルのメリットを次のように語っている
「デジタルに移行してからは高いクオリティのまま仕事の量もこなせるようになりフォトグラファーとしての“範囲”が広がりましたファッションフォトグラファーの場合活動のピークは5年から10年ですが僕はデジタルやMacを早くから導入したおかげで新しい感覚を研ぎすませ続けることができているんだと思います」
さらに「撮影後の作業で写真のレベルを上げたりよりイメージに近づけたりできるのもMacの良さMacの存在が写真を自由自在にしたんです」という杉山氏Macとデジタルが可能にしたスピードとクオリティはフォトグラファーの活動をサポートするだけでなく写真の新たな表現を生み出す原動力にもなっている