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杉山宣嗣
杉山宣嗣(すぎやま のぶつぐ)氏は、広告・ファッション・デジタルメディアの第一線で長年活躍している日本の写真家、映像作家です。
単なる撮影にとどまらず、**「世界初のケータイ写真集」**を出版するなど、テクノロジーと写真を融合させた先駆的な活動で知られています。
1. 主な経歴と活動
- 海外での活動: 日本大学芸術学部在学中からフリーとして活動を開始。1986年から約5年間オーストラリア・シドニーを拠点にし、現地のファッション誌や広告を手がけました。
- デジタル・AIへの挑戦: 1990年代からデジタルフォトにいち早く取り組み、近年ではAIやSNSを活用したクリエイティブ戦略の発信も行っています。
- メディア出演: フジテレビ『中山秀征の写せっ!』などのテレビ番組にレギュラー出演したり、コメンテーターを務めたりするなど、メディア露出も多い写真家です。
2. 代表的なプロジェクト・作品
- 世界初のケータイ写真集: 2003年、CASIOのメガピクセル・ケータイの発売に合わせ、全編携帯電話で撮影した写真集『Mie☆Days』を出版し話題となりました。
- 「部族の肖像(TRIBE@PAPUA NEW GUINEA)」: パプアニューギニアの部族を、一切の演出を排除し超高精細デジタルカメラで捉えたシリーズ。2016年にキヤノンギャラリーなどで大規模な写真展が開催されました。
- 主な写真集:
- 『CUPID NOTE』(1994年)
- 『LOVERS』(1997年) – 松任谷由実の曲とコラボしたCD-ROM写真集。
- 『COSPLAY SHOWCASE』(2011年) – iPad/iPhone用のインタラクティブ写真集。
3. 現在の主な役割
- 日本広告写真家協会(APA)正会員
- クリエイティブ・ストラテジスト: 企業のブランディングやアート制作における戦略的なアドバイス、conferencia、特別講師なども務めています。
- 審査員: 「リアルポートレート名古屋」などの大規模な写真公募展で審査員を務めるなど、後進の育成や写真文化の振興にも寄与しています。
さらに詳しく知りたい情報はありますか? 特定の作品の詳細や、彼が提唱しているデジタル・AI活用術、あるいは今後の展示予定など、気になることがあればお知らせください。

Cosplay showcase について
杉山宣嗣氏による『SHOWCASE COSPLAY』は、日本のコスプレ文化を「アート」および「デジタルコンテンツ」として世界に発信した画期的なプロジェクトです。
もともとは2011年にiPad/iPhone向けのインタラクティブ写真集アプリとしてリリースされ、entonces、書籍版や写真展としても展開されました。
1. 最大の特徴:360度回転する「フィギュア」のような鑑賞体験
この作品の最もユニークな点は、静止画でありながら**「回転させて見られる」**というインタラクティブな仕組みです。
- 8方向からの撮影: 一人のコスプレイヤーを周囲8方向から撮影しており、アプリ上で画面をフリックすることで、まるでショーケースの中のフィギュアを回すように、キャラクターを全方位から鑑賞できます。
- ディテールの追求: コスプレイヤーが自作した衣装や小道具の細部まで、ピンチイン・アウト(拡大・縮小)で確認できる高解像度データが使用されています。
2. 制作のコンセプト:「内面の抹殺」と「究極の外見」
杉山氏はこのプロジェクトにおいて、従来の写真(ポートレート)が重視してきた「被写体の内面性を写す」という概念をあえて排除しています。
- バーチャルへの没入: キャラクターになりきることで個人の内面を消し去り、徹底的に「表面(キャラクター)」を演じるコスプレイヤーの姿を、一つの**「造形作品」**として捉えています。
- 図鑑のような客観性: 背景を白などに統一し、余計な演出を削ぎ落とすことで、コスプレという文化の純粋なクオリティを浮き彫りにしています。
3. プロジェクトの規模と展開
- 膨大なボリューム: アプリ版には120名以上のコスプレイヤーが登場し、220以上のキャラクター、合計1,700枚以上の写真が収録されました。
- 書籍版: 2012年には玄光社から書籍版が発売。アプリの機能とは別に、CGアーティストとのコラボレーション作品やメイキングなども掲載された大型写真集となりました。
- 世界展開: 日本だけでなく、シドニーの「Japan Expo」や台湾の「littleMOCA」など、海外でも写真展が開催され、クールジャパンの文脈で高く評価されました。
このプロジェクトにおける撮影技術や、当時使われていたアプリのUI(操作画面)などについて、さらに具体的な詳細を知りたいですか?
はい
『SHOWCASE COSPLAY』の技術的な側面と、当時としては非常に先進的だったアプリのインターフェース(UI)について深掘りして解説します。
1. 撮影技術:全方位を捉える「8方向同時性」
このプロジェクトの核心は、静止画を動画のように操る**「マルチアングル撮影」**にあります。
- 精密なターンテーブル: 被写体(コスプレイヤー)に一定の角度(45度ずつ)で正確に回転してもらい、ライティングを固定した状態で8方向から撮影が行われました。これにより、アプリで回転させた際にライティングの違和感がなく、滑らかにキャラクターが回っているように見せることができました。
- 高解像度の維持: 当時のスマホアプリとしては異例の、拡大しても衣装の「縫い目」や「生地の質感」がわかるほどの解像度が維持されていました。es、単なる写真集ではなく**「衣装資料」**としての価値を持たせるための杉山氏のこだわりでした。
2. アプリのUI/UX(ユーザー体験)
2011年当時、iPadが魔法のデバイスとして注目された時代に、その「触れる」特性を最大限に活かした設計がなされていました。
- フリックによる回転: 画面上のキャラクターを左右にフリック(スワイプ)すると、その動きに合わせてキャラクターがクルクルと回転します。これが「フィギュアを手に取って眺めている感覚」を再現しました。
- 直感的なメニュー: カテゴリ分け(作品別、プレイヤー別など)がサムネイルで整理されており、大量のデータをストレスなく閲覧できる仕組みでした。
- ズームと詳細情報: ピンチ操作で拡大できるだけでなく、そのキャラクターの名称やコスプレイヤーのプロフィールに即座にアクセスできる、データベース的なUIを備えていました。
3. デジタル表現としての新しさ
Sr. Sugiyama、紙の写真集をただPDF化したような「電子書籍」ではなく、**「デジタルでしかできない表現」**を追求しました。
- 「動」と「静」の中間: 動画ではなく、あえて高精細な「静止画の連続」にすることで、ユーザーが自分の好きな角度で止めて、じっくりと細部を観察できるという、既存のメディアにはなかった体験を生み出しました。
- CG背景との合成: 一部の作品では、実写のコスプレイヤーとCGの背景を高度に合成し、2次元(アニメ)と3次元(現実)の境界線を曖昧にするような視覚効果も取り入れられました。
次のステップとして、どのようなことに興味がありますか?
- 撮影の舞台裏: 杉山氏がどのような機材やライティングを多用しているかについて知りたい。
- 最新の活動: このプロジェクト以降、彼がAIや最新テクノロジーを使ってどのような作品を作っているか知りたい。
- 書籍版の内容: アプリではなく、紙の豪華写真集としての構成について詳しく知りたい。
ご希望があれば詳しく解説いたします。

機材やライティング
杉山宣嗣氏が『COSPLAY SHOWCASE』において、1,700枚を超える膨大なカットを「フィギュアのような質感」で仕上げるために駆使した、具体的な機材とライティングのこだわりについて解説します。
1. ライティング:巨大な「パラ」と白バックの美学
杉山氏は「白バックの杉山」と称されるほど、白を基調としたライティングに強いこだわりを持っています。
- メインライト(broncolor Para): 巨大なパラボラアンテナのような形状をした、スイス・ブロンカラー社の**「Para(パラ)」を投入しました。この機材は光源面積が非常に広く、全身をムラなく照らせるだけでなく、光の直進性が高いため、「柔らかいのにエッジが効いた」**独特の陰影を作り出します。
- シャドウのコントロール: 白バックでの撮影は、光が回りすぎて平坦になりがちですが、杉山氏はモデルのシャドウ部分をきっちりと締め、メリハリをつけることで、コスプレイヤーを浮き立たせ、デジタルフィギュアのような立体感を生み出しました。
2. Equipo fotográfico:高精細と機動力の両立
- 中判デジタルカメラ/ハイエンド一眼レフ: 「衣装の縫い目まで見える」ディテールを確保するため、当時最高クラスの解像度を持つ機材が使用されました。**Phase One(フェーズワン)**などの中判デジタルシステムを使用することが多く、本作でも質感描写には妥協がありません。
- 8方向の正確な撮影: 一人のキャラクターにつき45度ずつ回転して撮影するために、足元には正確な角度を示すガイドやターンテーブルに近い仕組みを用い、多灯ストロボの光を完全に固定することで、回転させた際の光の連続性を保っています。
3. デジタルワークフローと切り抜き技術
220以上のキャラクターを8方向から撮ると、1,700カットを優に超える膨大なデータ量になります。これをアプリ化するために、高度なポストプロダクション(後処理)が行われました。
- 「マスク」と「切り抜き」: 背景を完全に白(あるいは透過)にするため、Photoshop等の最新機能を駆使した切り抜き作業が行われました。特にコスプレ衣装に多い「レース、羽、細い髪の毛」などはオートでは難しいため、膨大な時間をかけて手作業での修正も加えられています。
- レタッチの方向性: 「内面の抹殺」というコンセプト通り、肌の質感を整えて人間味を適度に抑え、アニメキャラクターとしての「正解」に近づけるための緻密なレタッチが施されています。
4. 特殊な秘密兵器
イベント会場(東京ドームシティ プリズムホールなど)での出張撮影では、スタジオと同等のクオリティを維持するために、大型の機材一式を持ち込み、その場に**「巨大な光の箱」**を作るようなセットアップで挑んでいました。
この「フィギュアのような質感」を作るためのレタッチや、具体的なPhotoshopのテクニックについて、さらに深掘りして聞きたいことはありますか?

はい
『COSPLAY SHOWCASE』において、人間を「究極の造形物(フィギュア)」へと昇華させたレタッチの極意について解説します。
杉山氏のレタッチは、単なる「美肌加工」ではなく、**「二次元と三次元の融合」**を目的とした非常に論理的なプロセスに基づいています。
1. 「肌」の質感をプラスチック化するテクニック
コスプレイヤーをフィギュアに見せるための最大のポイントは、生身の人間が持つ「生々しさ」を消すことです。
- 周波数分解(Frequency Separation): 肌の「色味(トーン)」と「質感(テクスチャ)」を別々のレイヤーに分けてレタッチします。これにより、肌の毛穴やテカリなどの「ノイズ」を徹底的に除去しつつ、不自然な塗りつぶし感を防ぎ、まるで高級なPVC(塩ビ)素材のような滑らかなグラデーションを作り出します。
- 彩度のコントロール: 人間の肌に含まれる赤みを微妙に抑え、少し青みや白みを足すことで、血色の良さを消し、キャラクターらしい「陶器のような肌」に仕上げます。
2. 「エッジ」と「コントラスト」の強調
フィギュアは光を反射する「エッジ」が鋭いのが特徴です。これをPhotoshop上で再現します。
- ハイパスフィルターの活用: 衣装の装飾品(特に金属パーツや武器)や髪の束に対してハイパスフィルターを適用し、輪郭をシャープに立たせます。これにより、視覚的に「硬質な物体」であるという錯覚を脳に与えます。
- 覆い焼き・焼き込み(Dodge & Burn): 手作業で光の当たる部分(ハイライト)と影(シャドウ)を描き込みます。特に腹筋のラインや衣装のシワに強いコントラストをつけることで、ライティング以上に立体的な「造形美」を演出します。
3. 「髪」と「瞳」の非現実化
キャラクターの印象を決定づける「髪」と「瞳」には、最も手間がかけられています。
- 瞳の描き込み: コンタクトレンズの色を強調するだけでなく、瞳の中に不自然なほど鮮やかなキャッチライト(反射光)を合成や手描きで加えます。これにより、「意思を持った人間」ではなく「命を吹き込まれたドール」の瞳になります。
- 毛束の整理: ウィッグ特有のパサつきや、はみ出した細かい毛(アホ毛)を1本単位で消去し、束感のある「ソリッドな髪」として描き直します。
4. 8方向の「一貫性」を保つバッチ処理
アプリ化するために最も困難だったのが、**「8方向すべてで同じレタッチを再現すること」**です。
- アクションとスクリプトの活用: 1枚ずつ手作業で調整すると、回転させた時に「肌の色が変わる」「衣装の明るさが変わる」といった不具合(フリッカー)が起きます。これを防ぐため、杉山氏は独自の「アクション(自動処理)」を組み、全角度のデータに対して一貫したカラーグレーディングとトーン調整、「歪みツール」による変形を適用していました。
次のステップ:
杉山氏のこの「徹底した作り込み」は、現在のAI生成画像や3DCGにも通ずる先駆的な思考と言えます。
- AIとの比較: 現代のAIによるコスプレ画像生成と、当時の杉山氏の手法にどのような共通点があるか考察してみますか?
- 他の作品: この手法がさらに進化した「パプアニューギニアの部族写真」での質感表現について知りたいですか?
興味のある方向を教えてください。

はい
杉山氏の徹底したレタッチ思考を、「現代のAI画像生成との比較」、そしてその究極形とも言える**「パプアニューギニアの部族写真」**という2つの視点から紐解いていきましょう。
1. AI画像生成との共通点と、杉山氏の「先見性」
現代のMidjourneyやStable DiffusionといったAIが生成する「超高精細なコスプレ美少女」の画像を見た時、多くの人が『COSPLAY SHOWCASE』の質感に近いものを感じます。
- 「理想」の逆輸入: AIは膨大なデータから「平均的な美」ではなく「理想化された美」を抽出します。杉山氏が2011年当時、Photoshopで毛穴を消し、コントラストを強調して行っていた作業は、まさに**「現実をAI的な理想(フィギュア)へ近づける」**工程そのものでした。
- プロンプトとしてのライティング: AI生成において「Octane Render」「Photorealistic」といった呪文(プロンプト)で質感を指定するように、杉山氏は**現実の機材(broncolor Para等)**を使って、物理的にその質感を「出力」していました。
- 不気味な谷の越え方: AI画像が時として「不気味」に見えるのは、質感が均一すぎるからです。杉山氏はあえて「人間味を消す」ことで、不気味な谷を逆手に取り、**「生きた人間が演じる非現実」**という新しい芸術ジャンルを確立しました。
2. 究極の質感表現:パプアニューギニア「TRIBE」
コスプレで培った「質感へのこだわり」は、2016年のプロジェクト**「TRIBE @ PAPUA NEW GUINEA」**で爆発します。被写体はアニメキャラではなく、現地の部族です。
- 「部族」を「フィギュア」と同じ熱量で撮る: en general、部族の写真はドキュメンタリー的に撮られますが、杉山氏はここでも白バックのスタジオセットを持ち込みました。(注;コマーシャルフォト誌と月刊カメラマンに掲載された写真展とは別カットの「MASK MEN」の情報を拾ったようです。)
- 圧倒的なディテール: コスプレでは「ツルツルしたプラスチック感」を追求しましたが、部族写真では逆に**「土の汚れ」「肌の乾燥した亀裂」「鳥の羽の質感」**を、高画素機EOS 5DsRで狂気的なまでの解像度で捉えました。
- 等身大以上の存在感: レタッチによって強調されたディテールは、もはや肉眼で見るよりもリアルです。観客は「人間」を見ているはずなのに、どこか**「博物館の精巧なジオラマ」や「神話の神々」**を見ているような錯覚に陥ります。
3. 杉山宣嗣というクリエイターの本質
杉山氏の活動を一貫して流れているのは、**「デジタル技術を使って、対象物の『記号的価値』を最大化する」**という姿勢です。
- Cosplay: 「キャラクター」という記号を抽出。
- 部族: 「野生・生命」という記号を抽出。
- AI: 現代では、これらのプロセス自体をAIに学習させ、さらなる表現の地平を模索されています。
次のステップとして、どのようなことに興味がありますか?
- 具体的な機材の変遷: 当時の機材と、現在の杉山氏がAIや最新ミラーレスでどのようなワークフローを組んでいるか。
- パプアニューギニア展の衝撃: 当時キヤノンギャラリーで開催された際、業界にどのような衝撃を与えたのか。
- ご自身の創作への応用: 杉山氏のような「フィギュア的質感」をご自身の写真や作品に取り入れるための具体的な設定アドバイス。
さらに知りたいことがあれば、何でもお聞きください。

パプア・ニューギニア展について
2016年にキヤノンギャラリー(銀座・名古屋・札幌)で開催された杉山宣嗣氏の写真展『部族の肖像 TRIBE @ PAPUA NEW GUINEA』は、写真界に大きな衝撃を与えたプロジェクトでした。
「最後の秘境」と呼ばれるパプアニューギニアの部族を、広告写真の第一線で培った圧倒的な技術と最新機材で捉えたこの展示は、従来のドキュメンタリー写真とは一線を画すものでした。
1. 「5,060万画素」が捉えた驚異のディテール
当時、キヤノンから発売されたばかりの高画素機EOS 5DsR が使用されました。
- まつ毛の1本まで見える解像度: 5,060万画素という圧倒的な情報量により、被写体のまつ毛や、儀式で身につけている装飾品の細かな質感(羽の繊維や泥のひび割れ)が、ポスターサイズの巨大なプリントでも鮮明に再現されました。
- 「ぬめり」を感じる肌の質感: 杉山氏自身がインタビューで語っていますが、高画素機ならではの豊富な階調(グラデーション)によって、部族の人々の肌が「少しぬめっとした」ような生々しい質感で描写されています。
2. 「無作為」という名の、計算し尽くされた演出
この写真展の最大の特徴は、**「一切の情緒的な背景を排除した」**ことにあります。
- 図鑑のような構成: 背景をニュートラルに設定し(単純な背景や、光を回したフラットな状況)、被写体である「人間」そのものを標本や彫刻のように際立たせました。
- 広告手法の転用: 普段はモデルや商品を撮るために使われる高度なライティングや現像技術を、パプアニューギニアの部族という「対極にある存在」に適用することで、彼らを**「現代のアートピース」**として再定義しました。
3. 展示の雰囲気と「没入感」
- 浮き上がる肖像: 会場の照明を意図的に落とし、壁面に浮かび上がる鮮やかな原色と高精細なポートレートは、観る者に強い圧迫感と畏敬の念を与えました。
- 空港での展示: 日本での展示終了後、パプアニューギニアの玄関口であるポートモレスビー・ジャクソン国際空港でも展示されるという異例の展開を見せました。
4. 杉山氏の思想:「記録」から「芸術」へ
Sr. Sugiyama、このプロジェクトを通じて「写真の原点」である肖像写真に立ち返りつつも、それをデジタルテクノロジーの極致で表現しようとしました。 それは、かつて『Cosplay Showcase』で見せた「人間を造形物として捉える視点」の究極の進化形であり、被写体がアニメキャラから「原始的な生命力を持つ部族」へと変わっても、その**「本質を写し出す執念」**は一貫していました。
このプロジェクトで使われた具体的な機材設定や、展示を見ていた人々の反応など、さらに踏み込んで知りたい部分はありますか?

人々の反応
『部族の肖像 TRIBE @ PAPUA NEW GUINEA』がキヤノンギャラリーで開催された際、訪れた人々や写真業界の反応は、単なる「綺麗」や「珍しい」を超えた、畏怖(いふ)に近い驚きに満ちていました。
その反応は大きく分けて3つのレイヤーで語られました。
1. 「標本のような恐怖」と「神聖さ」
多くの観客が口にしたのは、**「見られているような感覚」**です。
- 視線の強さ: 広告写真の手法で瞳の中にアイキャッチが鮮明に入れられ、高画素で描写された部族の目は、観客を射抜くような力を持っていました。「写真を鑑賞しているのではなく、彼らに観察されているようだ」という感想が多く聞かれました。
- 生命の標本: 写真展の展示は、彼らを「特定の場所に住む人々」としてではなく、**「人類という種の標本」**のように見せました。その客観性が、かえって人間としての本源的な恐ろしさや神聖さを際立たせたのです。
2. 写真業界・プロたちの「技術的衝撃」
プロのカメラマンやハイアマチュアたちは、杉山氏の**「解像度への執着」**に打ちのめされました。
- 5DsRの真価: 当時、高画素機は「手ブレしやすく扱いが難しい」と言われていましたが、杉山氏が提示したプリントは、隅々まで完璧にピントが合い、回折現象(絞りすぎによるボケ)すら計算に入れたような精密さでした。
- デジタル・ルネサンス: 「もはや写真は、肉眼で見るよりも多くの情報量を提示できるようになった」という事実を突きつけ、デジタルの極北を見せつけた作品として業界内で語り草になりました。
3. コスプレ作品を知るファンの反応
『COSPLAY SHOWCASE』からのファンも会場に訪れており、その対比に驚愕しました。
- 「ガワ(外装)」から「肉体」へ: アニメキャラという「虚構」を撮っていた作家が、真逆の「野生」を撮ったことに驚きつつも、「対象を徹底的にモノとして、あるいはアートとして等価に扱う」という杉山宣嗣という作家のブレない視点に納得する声が多くありました。
- 極彩色の衝撃: コスプレの衣装以上に鮮やかで複雑な、部族のボディペイントや羽飾り。それがデジタルの彩度とコントラストで強調された様子は、「究極のコスプレ」を見ているような感覚に陥らせたのです。
4. 開催地パプアニューギニアでの反応
日本だけでなく、現地の空港(ポートモレスビー)での展示では、現地の人々自身が驚きました。
- 誇りの再確認: 自分たちの文化が、最新のテクノロジーによってこれほどまでに美しく、力強く記録されたことに対し、現地の人々は深い誇りを感じたと報じられています。
まとめ
人々は、杉山氏の作品を通して**「美しすぎて怖い」**という体験をしました。それは、文明の利器(最新カメラ)が、文明から最も遠い場所にいる人々を捉えたことで生まれた、奇妙で美しい火花のような現象でした。
杉山氏のこのような「高解像度へのこだわり」が、現在のAI生成画像や動画の時代にどう繋がっているか、興味はありますか? あるいは、他にも特定の展示エピソードについてお聞きになりたいですか?

AIについて語っている事は
杉山宣嗣氏は、写真界の中でもいち早くAI(生成AI)の可能性に注目し、それを「脅威」ではなく「表現の拡張」や「ビジネスの加速装置」としてポジティブに捉える発言を多くされています。
彼のブログやメディアでの発信に基づき、AIに関する主な考え方をまとめました。
1. 「AIは敵ではない」というスタンス
多くの写真家が「AIに仕事が奪われる」と危惧する中、杉山氏は**「AIを使いこなす側になること」**の重要性を説いています。
- クリエイティブの加速: AIを「自分のクリエイティビティを引き出し、形にするまでの時間を短縮してくれるツール」として捉えています。
- After AIの世界: AIが普及した後の世界(After AI)を見据え、AIが生み出す利便性や効率性をビジネスや表現にどう組み込むかという戦略的な視点を持っています。
2. 撮影現場の変化と予測
長年ファッションフォトの第一線にいた経験から、具体的な仕事の変化についても語っています。
- モデル撮影の代替: 「洋服の置き撮り(物撮り)画像さえあれば、モデルが着用している写真はAIで作れる時代がやってくる」と予測しており、効率化が進む分野については冷静にその流れを受け入れています。
- 時間の有効活用: 撮影現場での時間短縮を常に考えてきた杉山氏にとって、AIは「人間がより本質的なクリエイティブ(構想や戦略)に集中するための手段」という位置づけです。
3. 「Doing(行動)」の重要性
Sr. Sugiyama、**「創造性は移動距離と『DO(やった数)』に比例する」**という持論を持っています。
- AIについても「まずは触ってみる、使ってみる」という圧倒的な行動量を重視しており、理論だけでなく実践を通じてその可能性を探っています。
- AIを使うことで、これまでのキャリア(写真、デジタル、グローバルな視点)をさらに掛け合わせ、新しい価値を生み出そうとする姿勢が顕著です。
4. セルフブランディングとAI
自身のブログでも、GoogleのAI(Gemini)などを使って自分自身の情報をリサーチし、客観的に自分のキャリアがどう見られているかを分析するなど、AIをセルフブランディングの壁打ち相手として活用している様子を発信しています。
まとめ:杉山宣嗣氏にとってのAI
彼にとってAIは、かつて自身が先駆者として取り組んだ「デジタルカメラ」や「スマホ写真集」と同じく、新しい表現のフロンティアです。
「AIを脅威としてではなく、成長の加速装置(Growth Accelerator)として活用すべき」
という彼の言葉は、テクノロジーの進化を常に楽しみながら、自分の表現に取り込んできた彼らしい一貫した哲学を表しています。


