間違いだらけのモニター選び??

今年になって、大画面、広色域、ハードウエア・キャリブレーション、ムラ補正機能など搭載のディスプレイが各社から発売になって、とても気になるところです。
ただしプロが使うとなると、メーカーがうたっているスペックだけを信用して導入しても良いかというと、はなはだ疑問です。
自分一人の作業スペースでは、「低色度変異、広視野角」タイプでなくともなんとか我慢はできますが、撮影現場やクライアント同席の写真セレクトでは、「低色度変異、広視野角」タイプのディスプレイが必要になります。
12〜16bit内部演算処理も当たり前で、16bitの方が良いのも当然だし、ハードウエア・キャリブレーションも現在では必須なのかもしれません。AdobeRGBの色域をカバーしてくれれば、もちろん最高です。
高スペックを求めるのは当然なのですが、杉山が一番気にするところは、輝度ムラ、色ムラなどの根本的なパネルの品質です。メーカーに言わせるとLCDの場合、輝度ムラ、色ムラをなくすのは至難の業らしいのです。
そこで各社、ムラ補正機能をつけてきました。もともとのパネルの性能にもよりますが、このムラ補正でどのくらいムラが解消されているかが、問題です。また、プロ用をうたっているディスプレイは、1台1台メーカーが調整していると言っていますが、その精度、品質基準は各社まちまちです。
杉山の場合、ディスプレイをチェックするときは実機が触れるところで、デスクトップの背景を薄いグレーに変え、ムラ補正機能のON/OFFができれば、どちらの状況もチェックします。デモ機は一般に発売されているものよりも状態が良いものをメーカーも用意しているでしょうから、2台以上チェックをして???であれば、そのディスプレイはプロ用としては、NG!!  結構、「プロ用なんて言うんじゃない!」と思えるものが多いのが現状です。機材に対する注文が杉山はうるさいと言われてはいますが、プロとしては妥協は禁物。
雑誌などのレビューだけを信用しないで、自分の目で確かめることが必要です。お金をいただいてセミナーや記事を書いていれば、その商品の良くないところは書けません。
そういう杉山も商品を取り寄せて返品、なんて失敗もしちゃうこともあります。(笑)