フルデジタル撮影

ファッションカタログで、撮影から印刷までフルデジタルの仕事をしました。今までもデジタルカメラを使った撮影はしてはいましたが、ファッションカタログで、すべてをデジタル作業で完結させ、デザイナーの関与がなく印刷所にデータを納品するという形は始めてでした。
スタジオ撮影では2200万画素のリーフバレオ・デジタルバック(645カメラ本体の価格を除いても400万円もするんです)を使い、ロケ撮影では35mmタイプの820万画素のキャノンEOS-1D Mark IIを使いました。
リーフバレオの方はポスターサイズに対応したファイルサイズで、シャッターは約1秒間隔でHDがいっぱいになるまで撮影できます。EOS-1D Mark IIの方はA3サイズ(僕的にはA4サイズ強かな?と思ったりしています)に対応したファイルサイズで、約8.5コマ/秒の連写がバッファがいっぱいになるまでできます。僕の場合スポーツ写真を撮るわけではないので、こんな連写はしないので、ほぼHDがいっぱいになるまでバッファのために止まることはありませんでした。
撮影後、すぐに写真のセレクトをし、翌朝にはセレクトしたカットのピクトロで出力したコンタクトプリントをクライアントに渡します。もちろん僕の場合は写真のレタッチも自分の事務所でしますので、カタログの使用カットはすべてコントロールされた写真に作りあげます。僕とアシスタントは3日間の撮影で約5日間は不眠不休の作業になってしまいます。
プロフェッショナルの世界でもデジタルカメラもいよいよ実用の段階に入ってきました。
デジタル化はますます進んできますが、デジタル機器は1年経てば、次の世代のものに変わっていくのと、プロ用機材は値段が半端ではないので、お金がいくらあっても足りません。今までカメラマンはポジで撮影する場合は現像所におまかせすることで撮影段階で仕事が終わっていたのに、撮影後もすべてカメラマンがやらなければなりません。
デジタルはフィルムや現像をするわけではないので、「環境にはやさしい」のですが、「人には厳しい」と思う今日この頃です。