「どうして写真の道を選ばれたんですか?」

「写真のもつ魅力は?」と言う質問を多くいただきます。
写真の道??
それ程よく考えた末での決断なんてものじゃないんですよ。カメラマンなんて仕事もいいかな?って言うくらいの気持ちでした。何となく美術系の大学にいきたいななんて思っていたんです。まあ、合格した大学が写真の学校だから、そこに入れば必然的に写真をはじめることになったということでしょうか?
だいたい岐阜の田舎で小中高をすごし、中高なんてサッカー部で、高校なんて国体選抜に入っちゃたものだから毎日毎日バリバリの体育系でした。だからかもしれないけれど美術系にはとても憧れてたりなんかして….僕の行っていた高校ってのが田舎では珍しく公立なのに美術科と音楽科があって、(そういえば映画監督の篠田正浩さんやアーティストの日比野克彦さんは同じ高校です。加納高校っていうんですけど。)「あいつら楽しいそう!」って思っていました。そんなもんです動機なんて。
僕も若い頃だったから、動機は単純だし、何も知らない田舎者って感じでしたよ。
大学に入ってから、負けず嫌いが幸いして、あれよあれよという間にドップリこの世界に入り込んだんです。人一倍、写真の事は考えていたし、写真も撮っていました。いくつか賞を取って、いろんな人と知り合ううちに在学中から仕事を始めちゃって、結構稼ぎが良かったので、就職がばかばかしくなってしまって、ず〜っとフリー。22才位の時には事務所も原宿、アシスタント付きになっていました。
写真の魅力??
なんだろう?自分がやってきたものが形に残る事かなあ?絵とか彫刻ななんてのもそうだけど・・・
自分を表現する?って言うほどではないけれど、なんだか、写真を撮るのは今でもすごく楽しいですよ。
あまり質問の答えになっていない感じがしますが、とにかく、他のアートよりは簡単に入っていけるところがいいんじゃないかな?