フォトグラファーになるには? – 1

最近、フォトグラファー志望の人からのメールをたくさんいただくようになり、どうしたらフォトグラファーになれるでしょう?等の質問をいただきます。

現在公務員をされている29才の中部地方にお住まいの男性から、作品と手紙をお送りいただきました。
一部を掲載させていただきます。

「先生のHPの中で自分が撮りたい写真に近い写真家の下で勉強するのが最良の方法だと書かれていました。先生の下で勉強させていただきたいのです。」

写真拝見いたしました。が、実はこれだけの量の写真だけで、判断するのはとても難しいです。
アマチュア写真家としては、かなのレベルの写真だと思いますが、もう少しあなたの撮りたいテーマに絞った写真を、ある程度の量を見せていただかないと、評価をすることはできません。

xxさんの場合、今現在しっかりとした仕事につかれているのと、年齢的なことが問題になります。
現在の仕事を捨てて、まったく新しい事をするわけですから、とても大変なことだと思います。
xxさんは現在29才ですが、20才くらいの人と同じスタートラインから始めなければならないと考えてください。生活も今よりはるかに、苦しいものになることでしょう。

例えば、僕の事務所のことで言いますと、現在25才の女の子のアシスタントがいます。
彼女は写真学校には行っていませんでしたが、短大卒業後、美術系の専門学校を卒業し、写真をやりたくてレンタルスタジオ(僕が良く利用していたスタジオ)のスタジオマンとして2年半勤め、その後僕のところに来ました。もちろん、スタジオである程度の写真の技術的な事は理解してきています。
もし、仮にxxさんが僕のところに来るとしたら、その彼女の下で働くことになるわけです。この世界に年齢は関係ないのです。そして、xxさんには彼女たちより時間がありません。
彼女にしてもあなたにしても5年後にフォトグラファーとして生活できているかはわからないのです。現在は僕達の世界も不況です。
といっても、僕の知り合い(時々アシスタントをしてもらっていた)で、30才になってから東京に出てきて、レンタルスタジオでスタジオマンとして2年働き、その後、僕のところやYellowsの五味彬さんのところに手伝いにきていて、独立したヤツもいますので、本当は年齢は関係ないと思いますが…。
どちらにしてもかなりの覚悟と努力が必要と思います。

もし、本当にやる気があるのなら、スタジオマンから始めたらどうでしょうか。僕のところは現在、未経験者を雇う余裕がないのです。
レンタルスタジオにはいろんなフォトグラファーが来ます。もちろん有名フォトグラファーもいます。広く、写真とこの業界を学ぶには良いと思います。現在レンタルスタジオのほとんどのところが就業時間や給与等についても、会社としてしっかりしていて、生活も普通にできると思います。

フォトグラファーになるもう一つの方法があります。
独学で写真を続け、写真を撮りまくることです。そして、いろんな写真のコンテストに応募し、賞をとることです。権威があるコンテストの賞をいくつか取れば、仕事は入ってきます。
僕の場合、日大の写真学科には行っていましたが、実際の写真は独学で勉強してコンテストで賞をとり、自分で仕事をしながら写真を覚えてきました。人に教えてもらったことは一度もありません。

すみません、メールではあまり上手く伝えることができません。