写真家の選び方|写真を撮ってもらう・教えてもらうときに本物を見極めるポイント

写真を撮ってもらうときも、写真を教えてもらうときも、できるだけ本当に実力のある写真家を選びたいものです。

現在は、SNSで多くのフォロワーを持っていたり、「プロカメラマン」「写真講師」といった肩書きを掲げていたりする人が数多くいます。

しかし、肩書きやSNSの数字だけでは、その人がどのような写真家なのかを判断することはできません。

では、写真家を選ぶときには、何を確認すればよいのでしょうか。

重要なのは、具体的な実績と、本人が実際に撮っている写真の両方を見ることです。

写真家を見極めるには「具体的な実績」を確認する

写真家としての実力や評価を判断するためには、これまでどのような活動をしてきたのかを確認することが重要です。

「プロとして活動しています」という説明だけではなく、実際にどのような場所で展示し、どのような仕事をし、どのような写真集を出版し、どのような賞を受賞しているのか。

具体的な実績を見ることで、その写真家がどのようなキャリアを積んできたのかが見えてきます。

写真展は「どこで開催したのか」を見る

写真展の開催歴は、写真家の活動実績を見るうえで一つの判断材料になります。

ただし、「写真展を開催した」という事実だけでは、十分な判断材料にはなりません。

現在は、レンタルギャラリーなどを利用して、自分で費用を負担すれば写真展を開催できるケースもあります。

そのため、

「写真展を開催したか」ではなく、「どこで、どのような形で開催したのか」

を見ることが重要です。

カメラメーカーのギャラリーなどでの展示は重要な実績

たとえば、カメラメーカーが運営するギャラリーや、写真文化において一定の評価を得ている施設などで展示されている場合、自分でレンタルギャラリーを借りて開催した展示とは意味合いが異なります。

特に、企画・選考・推薦など、第三者が関わって展示に至ったのであれば、写真家として評価された実績の一つとして見ることができます。

もちろん、展示場所だけで写真家の実力をすべて判断することはできません。

しかし、どのような場所で展示してきたのかは、写真家を見極めるうえで確認しておきたい重要な情報です。

写真集は「どの出版社から出したのか」を見る

写真集の出版実績も、写真家を判断する重要な材料です。

ただし、ここでも「写真集を出版した」という事実だけを見るのでは不十分です。

有名・実績のある出版社から出版されているか

写真集には、自分で費用を負担して制作・出版するものもあれば、出版社側が企画・編集して出版するものもあります。

特に、写真業界や出版業界で知名度のある出版社、実績のある出版社から写真集が出版されている場合は、写真家としてのキャリアを見るうえで重要な実績になります。

出版社が企画し、編集者が内容を検討したうえで出版に至っているのであれば、少なくとも「本人が費用を払って出版した」というだけの実績とは意味が異なります。

自費出版だから悪いということではない

ここで注意したいのは、自費出版を否定しているわけではないということです。

自費出版でも優れた写真集はあります。

ただし、写真家の評価を判断するという目的で考えた場合、

「自分で費用を負担して出版したのか」「出版社側から企画・出版されたのか」

は区別して考える必要があります。

さらに、どの出版社から出版されたのかまで確認することで、その実績をより具体的に判断できます。

広告や雑誌の仕事では「誰から依頼されたか」を見る

写真家の実務経験を確認するなら、広告や雑誌などの仕事も重要な判断材料になります。

広告写真なら有名企業・ブランドの実績を確認する

広告写真の場合は、どの企業やブランドから撮影を依頼されてきたのかを確認します。

たとえば、誰もが知っているような大手企業や有名ブランドの広告撮影を担当しているのであれば、それは写真家として実際の仕事を任されてきたことを示す具体的な実績になります。

広告撮影では、クライアントの要求に合わせて撮影する能力や、納期・品質・現場対応なども求められます。

そのため、単に「広告撮影をしています」という説明よりも、

「どの企業の、どのような広告を撮影してきたのか」

を見るほうが、実績を具体的に判断できます。

もちろん、有名企業の仕事をしたことだけで、その写真家の作品性や技術のすべてが保証されるわけではありません。

しかし、写真家を選ぶ際には、非常に重要な判断材料の一つです。

雑誌なら「どの雑誌・どの出版社なのか」を確認する

雑誌の撮影実績も同じです。

「雑誌掲載」「雑誌の撮影実績あり」というだけではなく、

  • どの雑誌なのか
  • どの出版社なのか
  • どのような撮影を担当したのか

まで確認します。

特に、知名度や実績のある出版社が発行する著名な雑誌で撮影を担当してきたのであれば、写真家としての実務経験を見るうえで重要な情報になります。

「雑誌に載った」という言葉だけで判断するのではなく、実際の媒体名と出版社名まで確認することがポイントです。

写真賞は「どの賞を受賞したのか」を見る

写真賞の受賞歴も、写真家を評価するうえで重要な材料です。

受賞歴は写真家としての評価を示す一つの指標

写真賞で受賞したということは、一定の審査を経て評価された実績があるということです。

そのため、写真家を選ぶ際には受賞歴も確認しておく価値があります。

ただし、写真賞には大きな違いがある

一方で、写真賞ならすべて同じ価値があるわけではありません。

賞によって、

  • 主催者
  • 審査員
  • 開催年数
  • 過去の受賞者
  • 写真業界での知名度
  • 受賞作品の評価

などが大きく異なります。

写真に詳しくない人が、賞の名前だけを見てその賞の価値を判断するのは簡単ではありません。

したがって、受賞歴は重要な判断材料ですが、「賞を取っている」という一点だけで判断しないことが必要です。

SNSのフォロワー数だけでは写真家を判断できない

フォロワー数と写真家としての実力は別

現在は、SNSのフォロワー数を写真家としての実績のように見せるケースもあります。

しかし、

フォロワー数が多い=写真家として優れている

ということではありません。

SNSでは、魅力的な投稿や継続的な発信によって自然にフォロワーが増えることもあります。

一方で、SNS広告を利用して自分のアカウントや投稿を広く知ってもらい、フォロワーを増やす方法もあります。

つまり、フォロワー数だけを見ても、その数字がどのように形成されたのかまでは分かりません。

そのため、フォロワー数は一つの参考情報にとどめ、実際の仕事・展示・出版・受賞歴などの具体的な実績を確認することが重要です。

最終的には「本人が撮った写真」を見る

どれだけ立派な実績があっても、最終的にはその写真家が実際にどのような写真を撮っているのかを見る必要があります。

ホームページやSNSで実際の作品を確認する

現在は、多くの写真家がホームページやSNSで作品を公開しています。

そこで、

  • どのような被写体を撮っているのか
  • 光をどのように扱っているのか
  • 構図にどのような特徴があるのか
  • 色や質感をどのように表現しているのか
  • どのような世界観を持っているのか

を確認します。

そして最も重要なのは、自分が求めている写真を撮っているかどうかです。

実績も大切、本人の写真も大切

写真家を選ぶときは、実績だけを見ればいいわけではありません。

しかし、実績を無視して写真だけを見ればいいというわけでもありません。

具体的な実績と、本人が実際に撮っている写真。その両方を見ることが重要です。

有名企業から仕事を依頼されている。

有名・実績のある出版社から写真集を出版している。

評価のある写真展に選ばれている。

写真賞を受賞している。

こうした実績を確認したうえで、実際の作品を見る。

これが、写真家を見極める基本的な方法です。

写真を教えてもらう場合も基本的な考え方は同じ

写真を撮ってもらう場合と、写真を教えてもらう場合では、選ぶ基準に多少の違いはあります。

しかし、写真を学ぶのであれば、基本的には実際に優れた写真を撮り、写真家として評価されている人から教わるほうが望ましいでしょう。

まずは講師自身の写真と実績を見る

「写真講師」「写真教室講師」という肩書きだけを見るのではなく、

  • どのような写真を撮っているのか
  • どのような仕事をしてきたのか
  • どのような写真展を行ってきたのか
  • 写真集を出版しているのか
  • 写真賞を受賞しているのか

などを確認します。

そのうえで、自分が学びたい内容を教えているか、説明が分かりやすいか、自分のレベルに合っているかなどを確認すればよいでしょう。

写真を教える能力は、写真家としての能力とは別の要素もあります。

しかし、「誰から写真を学ぶのか」を考えるなら、その人自身がどのような写真を撮っているのかを確認することは基本です。

本物の写真家を見極めるために

写真家を選ぶとき、肩書きやSNSのフォロワー数だけを見て判断する必要はありません。

まず、具体的な実績を見る。

写真展なら、どこで展示したのか。

写真集なら、どの出版社から出版されたのか。

広告なら、どの有名企業やブランドの仕事をしてきたのか。

雑誌なら、どの媒体・出版社の仕事をしてきたのか。

写真賞なら、どのような賞を受賞したのか。

そして最後に、その人が実際に撮っている写真を見る。

一つの肩書きや数字だけではなく、こうした複数の情報を組み合わせて判断することが重要です。

写真を撮ってもらう場合でも、写真を教えてもらう場合でも、「その人は実際に何をしてきたのか」「そして、実際にどんな写真を撮っているのか」を見る。

それが、本当に自分に合った写真家や講師を見つけるための基本的な考え方です。