ロケーションハンティング(ロケハン)の重要性をお話しましょう。スタジオの撮影を除いては何処か撮影場所をいつも仕事の度に見つけなければなりません。特に雑誌の場合は写真の撮り方、撮影場所もカメラマンに任されていることが多いので、普段から撮影に使えそうな場所はマークしておくことが必要です。
実際撮影の依頼がきたら、その場所に再び下見に行き、カメラアングルや風景の切り取り方、モデルの立つ位置、太陽の位置関係(ライティングを考える)をしっかり調べ、場合によってはポラロイド写真も撮ります。何処の場所で何時にどう撮るかまで、しっかり頭にいれとかないと、太陽はアッという間に動いてしまいます。ロケの場合、天候と時間が勝負です。お日様を呼ぶ神通力も必要かもしれません。(笑)
下準備を撮影前に全てしっかりとしておくかどうかで、写真の善し悪しが決まると言っても過言ではありません。僕の場合撮影前に絵コンテが出来上がっていて、撮影当日はそのイメージを定着させる日といった感じです。プロの撮影に出会いがしらはまず、ありません。
恵比寿周辺の公園で撮影と言えば、時間が許す限りロケハンします。ちなみに恵比寿周辺の公園を大小合わせて10ヶ所は知っています。

Mさんからの質問。


「私は、大阪で写真の専門学校に行っています。でも、いろいろな理由で行って半年しか経っていないのですが、辞めなければいけなくなってしまいました。このまま大阪にいても仕方ないと思い、お金を貯めて東京進出を狙ってはいるのですが、果たしてそれが最善の方法なのか?  と、悩んでいる20歳の女の子です。」

僕は大阪の写真界のことが分からないのですが、写真をするのに大阪が悪いとは思いません。しかし大阪で写真を覚え、東京に出てきて人はかなりの人数になることは確かです。
東京のメリットは雑誌社がまず多いこと。また、広告の仕事も大阪に比べると多いと思います。また、写真を勉強するにも、レンタルスタジオも多いですからスタジオマンとしても、働きやすいだろうし、写真家も多くいますので、そのアシスタントになるのも良いでしょう。
ただし、写真家のアシスタントになる前に一年でもスタジオに勤めることを勧めます。というのは、Mさんはまだ写真のこと、写真界のことを良く知らないでしょうから、スタジオで同世代のいろんな人と接して、情報を得ることも大切だと思います。
わからないうちに、自分の写真とは違った写真家についてしまうと、辞めるときが問題になります。スタジオとは違って、やっぱり辞めますと簡単にはいかなくなることがあると思います。


「いろいろと考えてはみるのですが、一向にみえてきません。
考えるよりも前に進む事の方が大事だとは思います。
しかし、私にとって、大阪を離れるということは
なんだか、人生の分岐点なのか?いまは?? ってな程に考えてしまいます。」

大阪は自宅ですか?もしそうであれば、東京に出てくるのはよほどの覚悟を持って下さい。
下積み時代は、やはり金銭的にも精神的にもつらいことが多いと思います。それに東京は、自分の目指すことから遠のいてしまう誘惑も多いことでしょう。
とにかく、写真で生活していくのはこの不況の中大変だと思います。簡単なことでは、ありません。


「”写真家さんの下に着いて働きながら勉強したい”って言う
私の野望は、私さえ動けば「不可能」なことではないのでしょうか?」

人間には不可能なことなどありません。やる気と努力をすることを続けることさえできれば、できると思います。ただ、ほとんどの人が途中で挫折?いえ、放棄してしまうのが実状です。Mさんが、そうならない気丈な女性であることを期待します。

今回の質問に近い事が、SHOOTING DIARYの98/4/13、99/4/23、25に少しだけ書いてあるので参考にして下さい。

ここ最近、アシスタント志望の方々からメールを良くいただきます。杉山としては大変うれしいことですが、今現在、うちの事務所にはアシスタントの空きがありません。せっかくメールをいただいた方々には申し訳ありません。
玄光社から出ている月刊コマーシャル・フォト誌にプロカメラマンのアシスタント求人のページがあります。そちらを参考にしてみてはいかがでしょうか。
宜しくお願いいたします。

最近、フォトグラファー志望の人からのメールをたくさんいただくようになり、どうしたらフォトグラファーになれるでしょう?等の質問をいただきます。

現在大手会社のOLをしている方のメールから一部を掲載させていただきました。

「職業として写真を考えています。
でも、なにも始めていないでイメージで思っていることですので考えがすごく甘いことも分かっていますし職業としてやっていくのは厳しいのも分かっています。でも、いますごく自分が駆り立てられていて、今の私ならどんなことでもやっていける、がんばれる自信があるんです。」

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最近、フォトグラファー志望の人からのメールをたくさんいただくようになり、どうしたらフォトグラファーになれるでしょう?等の質問をいただきます。

現在公務員をされている29才の中部地方にお住まいの男性から、作品と手紙をお送りいただきました。
一部を掲載させていただきます。

「先生のHPの中で自分が撮りたい写真に近い写真家の下で勉強するのが最良の方法だと書かれていました。先生の下で勉強させていただきたいのです。」

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今日はおもしろい日です。同じ日に2人のアメリカで写真を勉強されてる方々からメールをいただきました。その方たちに返信したメールの一部を公開させていただきます。


「自分なりの(写真の)スタイルをもてるように試行錯誤している最中です」

そうですね、自分なりのスタイルの写真を心がけて写真を撮ることが、フォトグラファーにはとても大切だと思います。
日本とアメリカはコマーシャル・ベースで仕事をする場合、クライアントの要望に合わせて、撮りわけるようなスタイルになりがちですが、やはり、若いうちは下手でもいいのです、あなただけの世界を作ってください。できれば、人も、ファッションも、物も、風景の写真でも、そのスタイルが同じであってほしいですね。

卒業されてから、日本に戻られるのか、アメリカで仕事をされるのかは存知あげていませんが、とにかく、アメリカ滞在中に写真を一杯撮ってきて下さい。日本には日本なりのすばらしいところがありますが、アメリカで写真を勉強されてるとのこと、いろんな事を吸収して、あなただけの写真を撮って下さい。楽しみにしています。

質問
「PeeWeeのフォト拝見しました。広告写真とはちがってとてもかわいくたのしいものでした。スキャナとプリンタでなさったとのこと驚きました。よかったら機種構成を教えて下さい。」

スキャナはミノルタの35mmフィルム専用のQuickScan35です。
先日MacFanでミノルタのブロニーまでとれるものもテストしましたが、僕の旧タイプのより、少し良いくらいでどちらにしても、この手のフィルム・スキャナでは本当は仕事をするのは、ちょっと辛いですね。シャドウ部のノイズが気になります。低価格で良いスキャナが発売されることを期待します。

プリンタはエプソンのPM750Cです。
最近のプリンタはデータさえしかっりしたものであれば、十分、雑誌の仕事などには使えると思います。今回の写真はスキャン・データがあまり良くないのと、わざと色を濁らせたりしているので、参考にはならないと思いますが。
PM770であれば、なお綺麗ですね。そう言えば、A3 伸びまで、出力できるプリンタがエプソンから発売されましたね。7万くらいっだったかなあ。

あと、PeeWeeのUTAMAROの写真はアルプスのプリンタです。プリントはとても綺麗なんですが、独特の発色をしているので、印刷原稿には手強いかもしれません。校正、一発ではちょっと難しいかな。でも、今回の様に上手くいけば本当にキレイです。

そんな具合で、好き勝手にしてもOKな雑誌の仕事の場合は、粒状性などは気にせず、好き勝手な色調やコントラストにできるので、今後も編集者を騙しながら、遊んでやろうと思ってます。

質問
「写真に興味がありゆくゆくはそちらの仕事をやって行きたいと考えています。
しかし、写真に関しては素人でカメラもすごく前に買った物しかなくここらで、
カメラを買おうと思っているのですが、どの機種を買えばいいのか教えて頂ければと
思います。 (予算は10万前後)」

10万前後の予算でカメラ・ボディとレンズということになりますと、やはり、入門用のものに、なってしまいますね。プロとしてやろうとすると、そのあたりのものを初めに買っても、すぐに、物足りなくなってしまうと思います。耐久性、連写、オートフォーカスを使った時のピント合わせのスピード、精度等、やはり、高級一眼レフと入門機とは、かなりの差があります。
別に、入門機であっても、良い写真が撮れない訳ではありませんが、もし、プロとして何がなんでもやろうとお思いでしたら、買い換えしなくても良い物をお勧めします。

でも、その前に本当にプロを目指すかどうかを良く考えて下さい。

質問
「一般的にファッション写真とはどういう写真でしょうか?モデルを魅力的に撮るだけではだめですか??」

ファッション写真というのは、ファッション=洋服、装飾品などをモデルを使って撮影された写真を指すようです。
「ファッションっぽく、写真を撮って!」なんて、撮影依頼を受ける場合もありますが、それはいわゆる流行のファッション写真のようなスタイルでカッコ良く撮ってほしい、ということらしく、僕自身も最近はファッション写真?もかなりいろいろなスタイルのものが出てきたので、どう定義していいか解らなくなってきました。
外国では、FASHION PHOTO(ファッション・フォト=流行の写真=VOGUEやELLE等のファッション誌の写真を指す)、GLAMOUR PHOTO(グラマー・フォト=魅力的な写真=おもにPLAYBOYやPENTHOUSE等の男性向けの写真を指す)というように、区別をしています。

まあ、写真を分類するのは、評論家の先生にまかせて、とにかく人を感動させる(感動にもいろんな感動があると思いますが…)写真を撮るということが大切だと思います。
すみません、あまりちゃんとした回答になっていなくて。

「写真の技術のことでなく、撮る場面や構成についての素朴な質問なんですが、ファッション関係のものや特定の製品などのポスターの場合、どんな場所のどんな風景の中で「○○をイメージして」撮る、といったコンセプトとか、構図は、広告代理店などで予め具体的に決められているものなのですか。それとも杉山さんが「こんな感じで撮ろう」と考えるのですか。例えばBABY-Gのポスターの発想など、何もない所からイメージを作っていくことが、創造的でない私にはとても不思議なのです。」

広告の写真の場合、その広告のコンセプトなるものがありますので、基本的には、広告代理店や制作プロダクションのアートディレクターがビジュアルのアイデアを出してきます。というのは、クライアントに事前にこんな広告になりますよ。(プレゼンテーション)と、いうことを確認してからじゃないと撮影を進める訳にはいかないからです。
厳密にプレゼンテーションをする場合はダミーの写真や文字が入っているコンテ(下絵?)を提出したりもします。最近はコンピュータで作った、出来上がりそのもののようなコンテを作ってプレゼンテーションしていることも多いようです。

アートディレクターが何案かを、クライアントに出して、その中から、一つを選びます。クライアントが選びきれない場合、その全部を撮影して、すべてを作った後、一つを選ぶ場合もあります。こんな時はスタッフ一同、大変です。世の中に出ない名作?の写真もたくさんあります。
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